VOICE of Listeners

地球のいろ世界一周の一年間

2017.08.04

VOICE of Listenersは、リスンの香りとともに暮らすリスナーの声を綴るコラム。
第一回は、リスンの香りとともに世界を一周されたご夫婦のお話です。

店頭から一組のご夫婦とスタッフの楽しい話し声が聞こえる。
なにやら、世界中を旅されてきたお話。
この国にはこんな香りがよく似合って、この国はこんな香りに溢れていて……
途切れ途切れ聞こえてくる話し声から世界中の鮮やかな色彩が目に浮かんでくる。








世界一周のきっかけは、すぐそばに

「きっかけは世界旅行に行っていた友人にスライドショーを見せてもらったことなんです。もともと旅行は好きで、老後に世界一周できたら良いね、なんて話はしてたんですけど……妻と一緒に見てて、僕が『行っちゃう?』って言ったら、『いいよ!』って(笑)」。明るい笑顔が印象的なお二人は、関東にお住まいのご夫婦。リスンの香りを携えて、地球をぐるりと一周、31カ国を旅されてきた。一年かけて暮らしてまわった場所は、140カ所にも及ぶのだとか。旅の始まりはいったいどんなふうだったのだろう。

旅のはじまり

「行くと決めたらすぐ!と思って。二人で一緒に会社を退職してスケジュールをたてました」。ダイビングが共通の趣味というお二人の旅の出発地は宮古島。宮古島のダイビング仲間に見送られ日本を発たれたのは、世界一周に旅立つと決められてからわずか半年後のこと。あんなことがやりたい、こんなことを知りたいと、期待を膨らませながら過ごした準備期間は、あっという間に過ぎていった。

国々の暮らしと香り

土地に降り立った瞬間に感じる異国の香りがある。
タイの食卓から漂ってくる、食欲を誘うスパイスの香り。
ベトナムの湿気を含んだ空気に漂う、刈りたての芝生のような瑞々しいグリーンの香り。
エクアドルのマーケットに溢れる、今まさに旬を迎えた果物の香り。
アルゼンチンの乾燥した土の匂い。
それぞれの土地での暮らしぶりを鏡のように映しだす現地の空気は、インセンスの香りをいつもとは少し違って感じさせる。
「MIDNIGHT SHOWER(#273)なんかは、ちょっと重めのしっとりした香りだと思うんですけど、南米みたいに乾燥した地域だとすごく軽く感じるんです。風が吹くとすーっとなくなっちゃうような感覚で」。そうお話しくださる旦那様は、もう何年も前からリスンの香りとともに暮らしてくださっているリスンユーザー。元々は旦那様が愛用してくださっていたというリスンのインセンスは、今やお二人の生活の中で欠かせない存在なんだとか。「例えばちょっと嫌な宿に泊まっても、これ(インセンス)があるだけで気分が変わって。お家にいるみたいな気分になったり安心したり……!」。そんな奥様のお気に入りの香りは、フローラルなどの華やかな香り。今回の旅の間にも、お二人のお気に入りの香りを、一年間ほぼ毎日使いながら暮らしてくださったのだそう。

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地球をまるく包む風景

マンボウがのんびりと午後の時を過ごす海の中を泳ぐと、ちいさな魚たちの秘密の話し声に手が届きそうな景色が広がる。キャンパーバンで暮らしてまわった日々には、ワラビーに車をノックされたり、ガラパゴスのビーチでお昼寝をするアシカの赤ちゃんの安心しきった表情に心が和やかになったり。



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広大な砂漠の真ん中で、車のタイヤが砂に埋もれてしまい、埃まみれになりながらなんとか切り抜けたことや、カンボジアの山奥の遺跡で崖の縁まで行き、足がすくんで身震いしたこと。海と太陽光がつくり出す、宝石のような青の世界。突然のスコール、滝のミストにかかる虹。手つかずの自然が見せてくれる様々な表情が、まさに目の前まで迫ってくる。見たこともないような自然の壮大さは、時に一種の恐怖を感じさせるほど美しく、心の震えるものだった。

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アルゼンチンで過ごした年明けには、現地の人たちに習字を教えて、一緒に書き初めを。初めて書く可愛らしい文字から、きらきらと瞳を輝かせながら初挑戦する、現地の人たちとの賑やかなひとときが目に浮かぶ。

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毎日変わっていく空の色や、どこまでも続く海の青。まるで子どもの絵のように鮮やかで無邪気な色彩に、思わずドキドキしてしまう。分厚い本のページをめくるように次々と紡ぎだされるお話は、聞いているだけで地球を一周した気分になってしまいそうだ。

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大切なこと

「旅人」になるのではなく、現地の人たちと交流し、自然の中に身を置きながら、その土地で「暮らす」ことを大切に世界を回られたお二人。そんなお二人が一番住みたいと思える国は、どこだったのだろう。
「やっぱり、日本!」お二人の声がきれいに揃う。「そうじゃないと帰ってこないよね、多分」と、冗談笑いを含みながらお話しくださった奥様。日本人の、ものに対するこだわり方や繊細さは、お二人の感覚にもやはり心地よく、腑に落ちる様子。世界中の景色の中で、素晴らしい体験をされたお二人に、暮らしの中で大切にされていることをきいてみた。
「余裕を持つこと」。「ぼちぼち、ほどほどに、だよね(笑)」。どうやら、お二人の気持ちはひとつのよう。「そういう観点からしても、ちょっとコーヒーを飲むのと同じような感じで……香りを感じている瞬間って、気持ちに余裕が生まれるというか」。

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そんなお二人の旅の終着地は、「日本・京都」。旅の最後を締めくくる場所のひとつとして、リスンへお立ち寄りくださった。一年間、どんな土地に行ってもお二人のそばにあったリスンの香りが、お二人の暮らしをより豊かなものにするお手伝いができたのかもしれないと思うと、なんだか心がほぐれるような思いがした。これから先も、人生をともにされるお二人の暮らしの中に、いつまでもリスンの香りが寄り添えますように。そんな願いをこめて……。





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