香りノート

vol.19 ゼラニウム

神話に語られる、艶やかな香り

2018.06.14

名称:ゼラニウム(scented geranium)
原産地:アフリカ ケープタウン地方


ゼラニウムにはハーバルノートをともなうローズのような芳香があり、ジャムや紅茶の香りづけにもつかわれます。艶やかな香りのその植物にはイスラム教の創始者であるムハンマドが登場する、こんな神話が言い伝えられています。
ムハンマドは水辺でシャツを洗ったあと、近くに生えていたラベンダー・マロウという植物にそのシャツをかけて乾かそうとしました。するとシャツが乾く間にラベンダー・マロウは立派で鮮やかな、素晴らしい香りを漂わせる赤い花のゼラニウムに変化したのだそうです。
このような神話が語り継がれるほど、魅力ある香りが特徴のゼラニウム。華やかでありながらさっぱりと清々しいその香りは、リスンのインセンスを愛着のわく親しみやすい香りに仕上げてくれます。


香りノートは香りにまつわるあれこれをご紹介する小さなコラム。
香りがみなさんの暮らしに彩りを添えられるように、そんな願いをこめてお届けします。

【参考文献】

香りの百科事典 丸善株式会社 2005年

*画像はイメージです。

最新の記事

アーカイブ