香りノート

vol.22 ユーカリ乾いた大地からの恵み

2023.01.16

名称:ユーカリ(Tasumanian blue gum)
原産地: オーストラリア周辺


コアラが食べる葉としても有名なユーカリは、フトモモ科ユーカリノキ属の植物の総称で、ほとんどがオーストラリア・タスマニア・ニュージーランドに分布しています。先住民アボリジニの人々は、薬草として傷や病気の治療などに古くから利用していました。
ユーカリの名は、乾燥地でもよく茂っていることからギリシャ語のeu(よい)とkalyptos(覆う)からつけられました。世界に600種類ほどありますがそのうちコアラの食するのは12種類、香料資源となるのは20種類といわれています。日本でも葉の丸いマルバユーカリの仲間を花屋の店先で見かけますが、そのほか種類によっては100mを超える大きさになるものもあるそうです。
香料が得られる品種で最も代表的で一番よく知られているのはEucalyputus globulusという品種で、乾燥した葉や小枝を水蒸気蒸留して精油をつくります。精油は、香料として用いられるほか、消炎・清涼・防腐などの作用があり、多岐に渡って活用されています。
その清涼感のある香りは、リスンのインセンスではシャープでひんやりとしたイメージを演出してくれています。


香りノートは香りにまつわるあれこれをご紹介する小さなコラム。
香りがみなさんの暮らしに彩りを添えられるように、そんな願いをこめてお届けします。


【参考文献】

香りの百科事典 丸善株式会社 2005年

ビジュアルガイド 精油の化学 フレグランスジャーナル社 2012年

*画像はイメージです。

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